ジャズとファンクを融合させたハービーハンコック Head Hunters

音楽レビュー

毎日ブログの記事を書くというのは、実に大変な作業です。

ネタは頭の中にイメージとしてあるのに、キーボードをたたく手が進まない、ということが時折あります。

さながら筆が進まず苦悩する小説家のようでもあります。

こういうときには、気分転換をするに限ります

僕は音楽です。iPodからお気に入りの曲をポチッと鳴らして、たまに自分のライブラリからシャッフル再生することで、思いもよらない曲が再生されるんですよね。

それをきっかけに、頭の中もシャッフルされることがあります。

さて、今日もそんな悶々とした中、iPodから流れてきたのがハービーハンコックが1973年に発表したアルバムHead Huntersに収録されているChameleonです。

実はこのアルバム、以前にジャケットが気に入って買った(通称ジャケ買い)のですが、1度再生したきりで、あとは聴かずじまいになっていました。

ハービーハンコックは1960年代にマイルスデイビスと共に活動したピアノ奏者で、モード理論のよき理解者として数々の名曲を発表します。

常に新しいものを求める彼のスタイルは、1970年代に入りジャズとファンクを融合させた新たな境地を切り開きます。

こうして完成したHead Huntersはアルバムセールスで大成功をおさめ、後のジャズファンクやフュージョン界に多大な影響を与えました。

さて、そんな偉大なアルバムを一度聴いたきりでほっておいた僕は、今日のiPodシャッフルで流れてきたChameleonに大きな感銘を受けることに。

セッションでも良く取り上げられるこの曲、聴くとかなり難解な感じなのですが、なんとコードはB♭m7とE♭7の2つだけなんですよね。

ミディアムテンポの印象的なテーマが続いたあと、中盤はかなりスリリングな展開に変わります。がらっと雰囲気が変わるのです。

ドラムがロール気味に、アクセルをふかせるように他のパートに催促すると、ベースがそれに呼応し、ハービーが幻想的なキーボードの音色を繰り広げます。

僕の頭の中では、抽象的な幾何学イメージが次々と現れては消え、左足は変則的なドラムのリズムにあわせて小刻みに動き出し・・・

15分を超える大作を聞き終わった後は、しばし放心状態になります。

そして、おっ、ブログが書けるっ!

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